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鳴子ホテル女将日記 > 2011年3月11日(金)14時46分 「地震発生」

2011年3月11日(金)14時46分 「地震発生」



3月11日14時46分

ぐらぐらぐら・・・・・・

地震当時、チェックインの時間帯で、

私はお客様をお迎えしているところでした。

「鳴子は岩盤だから大丈夫!!」と自分に言い聞かせました。

ところが、揺れがおさまりません。

今までに体験した事の無い大きさの地震です。

ちよっとこれは・・・・大変な事かもしれない

という思いが頭をよぎりました。






私はまず、エレベーターに走り、お客様の安全を確認。

すでに確認していた社員から、お客様は全員無事でした。との報告を受け、


すると、突然館内がまっくらに!!!

即、自家発電が作動し、非常灯だけが灯りました。



先日行なった、防災訓練の通り、館内放送が流れ、

「只今、地震が発生致しました・・・・・」

フロントより、お客様に安全を呼びかけました。





私は次に、着物姿でばたばた走り大浴場へ

大浴場では、ご入浴中のお客様方が!

既に社員がお客様をご誘導致しておりました。



あるお客様は、大浴場のお湯が波打っていたため、

「ここのホテルの温泉は、波打つ温泉なのか!!すごい演出だ」と感激!!

緊迫感の中、少し心和む事が出来ました。





↑こちら、停電になった館内の様子です。


折角、鳴子までお越し頂いたお客様にも、

停電、断水のため、お帰り頂く事に・・・


動揺していらっしゃるお客さま方に、

温かいお茶をご提供し、落ち着いて頂く事が出来ました。

そして、お客様方、お一人、お一人に事情を説明し、ご納得頂きました。


「温泉入りたかったのに~」と残念がるお客様には、

大変申し訳ございませんでした。




首都圏から新幹線でお越しの方、

被害の大きかった石巻の方々などなど。

どうしてもお帰りになれないお客様だけ、ご宿泊頂く事になりました。




↑こちら「バイキング会場 宮城野」


停電のため、非常灯だけの中、

出来る限りのお料理を、調理スタッフが、真心こめてご用意致しました。



ご夕食会場では、

「断水のため節水にご協力してください」

「暖房も使用できません」などご説明。

お客様の中には、

8ヶ月の妊婦さんもいらして、お身体がとても心配でした。


キャンドルの灯りの中、鳴子の夜空にも星が光り、

とても幻想的な雰囲気の中、お食事を召し上り頂きました。





一段落し、ラジオに耳を傾けると、

次々津波の大変な被害が報道され、事の重大さを思い知らされました。

とても胸がいたみ、涙が溢れ出ました。

これからのみやぎ、そして東北は一体どうなるのだろう。





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